或る地方公務員の読書録

行政やテクノロジー、その他実用書について、技術者、自治体職員の視点から感想文を書いています。

ムダな仕事が多い職場:中小企業こそ生産性向上の効果が高い

ムダな仕事が多い職場 (ちくま新書)

本書は、ムダな仕事が多い日本的な仕事のやり方と、合理的な海外の仕事のやり方を比較、紹介している本です。

 

本書で指摘する内容は以下の通り。

 

日本人の仕事のやり方:

・合理的目標が設定されていないためサービスの限界がない(サービス過剰)

部分最適化に陥っている

・顧客や組織内の人間関係が上下関係であり対等な関係ではない

・マイクロマネジメントに陥っている

 

これらは既に広く知られた内容であり、本書でも抽象的、感覚的に説明されているだけで、読む価値は高くありません。

 

簡単に言えば、木を見て森を見ない日本人。

 

ただし、中小企業こそムダをなくせ、という最終章は興味深いです。組織が小さければ小さいほど、無駄削減による効果は高いですから。

 

ちなみに、日本人組織の典型である役所では、本書で指摘されているムダはフルコースで出てきます!

照会とか、帳面消しとか、たてつけとか、紙決済とか、、

個人的には、まずは照会と紙を減らすことが必要だと考えています。

 

 

ムダな仕事が多い職場 (ちくま新書)

ムダな仕事が多い職場 (ちくま新書)