「司馬遼太郎」で学ぶ日本史
本書は、司馬遼太郎の主な著作を解説しながら、戦国時代以降の歴史を紹介するという本です。
司馬遼太郎の著作を通して歴史を紹介しているので、単純な歴史紹介ではなく、「司馬遼太郎がどんなふうにそれぞれの歴史を見て、どのように登場人物をそれぞれの小説の中で役割を割り振っていたのか」の解説本といったほうが正しいかも。
司馬遼太郎を読んだことがない人には面白くないかもしれませんが、司馬遼太郎を好きな人には、著者と一緒に、司馬遼太郎をさらに好きになれるはずです。
本書で紹介されている司馬遼太郎の著作は、主に以下です。
・国盗り物語(信長、光秀、秀吉、家康の違いにについて)
・花神(大村益二郎の合理性について)
・明治という国家(そのときの「国民」のリアリティについて)
・昭和という国家(酔っちゃう日本人について)
・二十一世紀に生きる君たちへ
これらを読んだことがあるなら、おさらいと解説として、本書を読むと面白いはずです。